「理科教育ルネッサンス」 中村邦夫(※)委員長 (パナソニック株式会社会長)の挨拶
小中学校における 理科教育の充実は不可欠!
昨今、言われている日本の子どもたちの理科、数学に対する関心の薄れ、「理数力」の低下について、私は日本の将来にとって由々しきことだと強い危惧を覚えています。
天然資源が極度に乏しい日本は、「ものづくり立国」「科学技術創造立国」でしか存続できない宿命にあります。 それを支えるのは、優秀な理数科系人材であり、このまま理数力低下が続けば、少子高齢化ともあいまって、理数科系人材の絶対的不足が迫ってきます。
それは、日本全体の国力低下に直結するとともに、ものづくり立国の一翼を担う私たちにとっても世界での熾烈な競争を生き抜いていくことが極めて難しくなります。
こうした危機感の中で、理数力低下に歯止めをかけるために、教育界、政府、行政関係等さまざまな場で検討されていますが、私たちも、企業市民として、微力ながらお役に立ちたいと考えて2006年に有明のパナソニックセンター東京内に「リスーピア」を開設しました。
「リスーピア」は、理科の面白さや驚き、数学の美しさや不思議さを伝えることで、まずは、子どもたち、特に小学生、中学生の皆さんが、理科、数学が好きになるきっかけづくりができないかと考え、わかりやすく楽しみながら学べるように展示に工夫をこらしています。 お蔭様で今年3月時点の累計入場者数は60万名を越えております。
今回、有馬先生から、子供の頃からエネルギー・環境に対する理解を深めてもらうためには、とりわけ小学校・中学校における理科教育の充実が不可欠であること、そのために「地球を考える会」の分科会として、「理科教育ルネッサンス」を立上げ、教育界・産業界の有識者の方々にも参加いただき、国に対して 積極的な提言をしたいとのお考えを伺い、わが意を得たりという思いで、委員長就任をお受けした次第です。
エネルギについて言えば、発電時にCO2を発生しない、太陽光、風力、水力などの自然エネルギーの重要性は申すまでもなく、国の政策の下、一層加速させていかねばなりません。 同時に、「環境」と「経済成長」のバランスを考えた時に、「安定性」と「コスト」の面で原子力が最も頼りになるエネルギー源であることも忘れてはならないことです。
原子力を含むエネルギーと環境問題の本質を一般国民に正しく理解してもらうこと、特に時代を担う子供達への教育に重点を置き、幼少の頃から正しい理解を促すことは大変重要であると考えます。
「理科教育ルネッサンス」の委員長として微力ながら努力して参りますので、関係各位のご支援とご鞭撻をお願い申し上げます。
以上
※ 中村邦夫委員長の正式表記は になります。