09年度補正予算案が衆議院を通過 理科教材費増加の背景に、理科教育ルネッサンスの活動
 
 

5月13日夜、新経済対策が盛り込まれた予算案が、衆議院を通過しました。

この予算案の中には、理科教材費に充てる200億円の補助金と、200億円の特別給付金の合計400億円が盛り込まれており、実験用の各教材など、理科の授業で使われる物の購入費の補助に充てられます。

日本の理科教育の発展を望む理科教育ルネッサンスでは、メンバー一同、このことを大変喜んでいます。

この大型予算獲得の裏側には、有馬朗人座長をはじめ、理科教育ルネッサンスのメンバーの活動がありました。
まず、3月10日の準備会の席で、理科教育の現場が予算不足の中でいかに疲弊しているかの報告が、全国中学理科教育研究所の中村日出夫顧問や、玉川大学学術研究所の山極隆教授からありました。
これを記憶にとどめていた、理科教育ルネッサンスのメンバーである東京電力株式会社の勝俣恒久会長が、100人委員会のヒアリングの際、麻生太郎首相や与謝野馨内閣府特命担当大臣が同席する場所で、「異色の提案ではあるが」と前置きして、理科教育の現場に対する予算充当の必要性を提言したことが始まりです。
この提言に、与謝野大臣側が敏感に反応し、「筋の良い提言なので、もっときちんとしたデータを」と、ネットジャーナリスト協会に連絡。
有馬座長が、4月7日に与謝野大臣に改めて要望書を提出しました。
与謝野大臣は、この要望書に対して「前向きに検討する」との返事をしていました。

4月12日付けの朝日新聞の、この予算を取り上げた記事には、「『器具が少ないので見せるだけで子どもに体験させられず、理科の面白さが伝えられない』『授業増と学力向上のかけ声だけでは対応できない』といった声が文科省にも届いていたという」といったことが紹介されており、「理科教育ルネッサンス」のメンバーの活動が、原動力となったことを示しています。

ネットジャーナリスト協会が毎年夏に企画している、全国の理科好きの中学2年生を対象にノーベル賞受賞者らの授業を行なう「創造性の育成塾」で、07年に講師でお招きした白川英樹・ノーベル化学賞受賞者は、「セレンディピティーを知っていますか?」というテーマで授業をしました。
十分な準備がなければ、ひらめきがあっても実現には至らないという意味ですが、今回の予算充当の実現も、背景に理科教育ルネッサンスを始めとするさまざまな準備があったからだと考えられます。

今後とも理科教育ルネッサンスでは、日本の理科教育の現場を考え、その環境改善のために様々な案を出し、理科教育発展のために尽力していきたいと思います。