放射線を中学校の授業で学ぶ
   
 

きりばこをのぞき込む生徒達

2009年7月13日、新宿区立新宿中学校では、中学校1年生を対象とした「放射線を学ぶ」という特別授業を行いました。この授業は、「原子力とエネルギー」をテーマとし、講師に専門家の先生を迎え、実習などを交えながら、放射線とは何かについて学びます。これは(財)日本原子力文化振興財団が行っているもので、全国の小学校、中学校、高等学校へ無料で授業の機会を提供しています。これらを通じて、子どもたちが、エネルギーや環境についての理解を深め、科学への興味・関心を高めることを目的としたものです。

中学校1年生にとっては、初めてとなる「放射線」の授業です。東京都市大学原子力安全工学科の岡田往子准教授をはじめとする専門家たちが、放射線と放射能の違いや、様々な放射線の種類について、わかりやすく丁寧に解説しました。生徒たちは「きりばこ」を使って、目では見えない放射線を、実際に見ることが出来ました。

( 生徒の感想 )
 「放射能を見る実験が一番楽しかったです。」
 「放射線が身の周りにいっぱいあって、ちょっとゾッとしました。」
 「普段は目に見えてないものは、ああいう方法で目で見えるというのが、スゴイと思いました。」


屋外での放射線測定
又、簡易放射線測定器「はかるくん」を使って、校内や屋外に出て、身の回りにある放射線を測定しました。生徒たちに、普段理科を教えている小林輝明先生は、今回企画した特別授業の成果を、次のように語ってくれました。

( 小林輝明先生 )
「(子供達の反応に対して)とっても良かったですね。一生懸命話を聞いていて。自然に彼らが理解していったのがよく分かりました。」
「(実験について)とても大事なことだと思います。自分の目で見るという事と、特に放射線というのは目に見えない何かなんで、それを自分たちの机の上、そして屋外に行って見ることが出来たという事が、とてもよかったと思います。」

さらに小林先生は、このような「原子力・エネルギー」に関する授業の意義を、次のように考えます。

「中学校の授業で、これから放射線について学ぶようになります。今までよりももっと詳しくなります。その難しそうに見える放射線を、実は1年生の段階から身近に感じることで、彼らの視野はずっと広がってくると思います。しかもその難しい内容のものを大学の先生からわかりやすく教わるという事に、大きな意義があったと思います。」

自分の目で見て、考え、実感した経験が、子供たちの更なる好奇心を深めることでしょう。「理科教育ルネッサンス」は、今後も「ものづくり立国」・「科学技術創造立国」推進のために、教育現場での理科教育の充実を応援しています。