<基調講演>第15回会合「中高一貫教育におけるSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)」
奈良女子大学附属中等教育学校 吉田 信也 副校長 / 筑波大学 1年 西田 惇
     
     
 

 

 
 

第15回会合(7月16日開催)は、奈良女子大学附属中等教育学校から、吉田 信也 副校長と 卒業生の筑波大学 1年 西田 惇 君を迎え、「中高一貫教育におけるSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)」の活動とその成果について報告を受けた。
1973年、全国に先駆けて中高一貫教育に乗り出した同校は、2005~09年に文部科学省から第Ⅰ期SSHの指定を受け、中等教育6年間カリキュラムの開発に取り組んできた。
西田副校長は、SSHの育成モデルとして、裾野を大きく広げて高くそびえ立つ山を提示。身の回りの物事について科学的思考で考えさせ、基本的リテラシー(能力・知識)を育むカリキュラムの実施例と指導方法について紹介した。頂上を高くする取り組みとしては、数々の全国大会で優秀な成績を収めている生徒たちを主体とする「サイエンス研究会」の活動を挙げ、好奇心を刺激し、高度な研究に積極的に触れ合わせる事で、国際的な大会で活躍できる人材が育つことを示した。また、今年からのSSH第Ⅱ期に向けては、リテラシーを「リベラルアーツ(=教養)」にどう育てるか、「高大連携」を超えた「高大接続」をどう実現するか、といった項目を新たな課題として挙げた。
サイエンス研究会出身の西田君(在学中「ミレニアム・ユースキャンプ イン フィンランド」に選抜。JSEC「高校生科学技術チャレンジ」(2009)で科学技術政策担当大臣賞を受賞、2010年5月「筋電位計測システム」をテーマにした研究でISEF(国際学生科学フェア)特別賞など三賞を受賞)は、中等教育学校での自身の研究活動を振り返り、自主性を尊重した指導に加え、競い、かつ協力し合える仲間にめぐり合えたことが大きかった、と述べた。また、海外での大会に参加して外国の学生との交流では、圧倒的な語学力の差や、気概の違いを感じたとの報告も。現役大学生の立場から、大学での単位取得が自主的な研究と連動していない、といった問題を指摘し、SSHの取り組みを大学教育へ繋げる必要性を訴えた。

 
 


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