<基調講演>第31回会合「iPS細胞の網膜疾患への応用と産業化」
理化学研究所 発生再生総合科学研究センター
網膜再生医療研究開発プロジェクト 高橋 政代 プロジェクトリーダー

     
     
 

 

 
 

 第31回会合(4月5日開催)は、理化学研究所 発生再生総合科学研究センターで、iPS細胞を使った網膜再生医療の研究を行う高橋政代先生を講師にお招きし、「iPS細胞の網膜疾患への応用と産業化」について基調講演が行われました。

昨年、生みの親である京都大学の山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞し、今最も注目を集め、その実用化が期待されているiPS細胞(人工多能性幹細胞)。どんな細胞にも成長するとされるiPS細胞は、従来の医療技術では困難だった難病治療に道を開き、病気や事故で臓器や組織の機能を失った多くの患者が、再生治療の実現を待ち望んでいる。
網膜から出血し重度の視力低下に至る、眼の難病のひとつ「加齢黄斑変性」。この治療法として高橋先生は、iPS細胞の移植手術による再生治療の研究を進めている。

患者の皮膚からiPS細胞をつくり、網膜色素上皮細胞に分化させるたんぱく質と混ぜ合わせ、網膜色素細胞をつくる。これを取り出して培養を繰り返すことで、網膜色素上皮細胞が敷き詰められた移植用シートができあがる。この移植用シートがまわりの組織に定着することは、動物を使った移植実験ですでに確認されている。

他の幹細胞に比べ安全性の高いiPS細胞は、増殖・分化によって網膜細胞をいくらでもつくれる特徴があると説明する高橋先生は、先日、世界初の臨床研究の実施計画を厚生労働省に提出したばかりだ。
今後、国内外における再生医療の位置づけと実用化促進のための迅速な対応、そしてベンチャー企業を含む医療関連産業の成長に期待したいと述べた。

 
 


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